在留資格「技術・人文知識・国際業務」(以下「技人国」)の在留期間更新について、2026 年 9 月時点で出入国在留管理庁が公表している情報をもとに整理しました。
この記事は、次の二通りの方に向けて書いています。
- 更新申請を控えているご本人——「そろそろ更新だが、何をいつ準備すればよいのか」
- 外国人材を雇用している企業のご担当者——「うちの社員の更新で、会社は何をすればよいのか」
記載内容はすべて、出入国在留管理庁が公表している資料に基づいています。出典は記事末尾にまとめました。
この記事のポイント
- 在留期間が 6 か月以上の方は、満了日の 3 か月前から更新申請ができます
- 手数料は2026 年 10 月 1 日から改定され、許可される在留期間の区分に応じた額になります(詳細は本文)。標準処理期間は 2 週間〜1 か月です
- 更新の審査で確認される内容は、転職・業務内容の変更・派遣先の変更があった方とそうでない方とで変わります
- 派遣で働いている方の更新では、派遣元管理台帳・派遣先管理台帳・就業状況報告書が求められます(認定・変更にはない、更新特有の書類です)
- 更新には不服申立ての制度がありません。だからこそ、申請前の準備が要になります
- 企業側にも、入管から直接の確認や実地調査が入る場合があります
1. 更新申請の基本——いつから、いくら、どれくらいかかるのか
まず、手続きの土台になる情報を整理します。いずれも出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」のページに記載されているものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手続の根拠 | 出入国管理及び難民認定法 第 21 条 |
| 申請できる期間 | 在留期間の満了する日以前。6 か月以上の在留期間を有する方は、満了する 3 か月前から |
| 手数料 | 2026 年 10 月 1 日改定(下記「手数料」参照) |
| 標準処理期間 | 2 週間〜1 か月 |
| 審査基準 | 「在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があること」 |
| 不服申立ての方法 | なし |
| オンライン申請 | 可 |
手数料(2026 年 10 月 1 日改定)
2026 年 10 月 1 日から、在留資格の変更・在留期間の更新の手数料は、許可される在留期間の区分に応じた額に改められました。
| 許可される在留期間 | 窓口申請 | オンライン申請 |
|---|---|---|
| 3 月以下 | 10,000 円 | 10,000 円 |
| 3 月超 6 月以下 | 18,000 円 | 15,000 円 |
| 6 月超 1 年未満 | 25,000 円 | 21,000 円 |
| 1 年 | 33,000 円 | 27,000 円 |
| 1 年超 3 年未満 | 48,000 円 | 42,000 円 |
| 3 年以上 5 年未満 | 64,000 円 | 56,000 円 |
| 5 年以上 | 75,000 円 | 65,000 円 |
オンライン申請は収入印紙による納付ができなくなり、コンビニ決済または銀行決済となります。上記のほかに別途決済手数料が必要です。窓口申請は従来どおり収入印紙です。
経済的な事情により手数料を減額する制度も設けられています(減額後は 1 万円。オンライン申請は減額措置に対応していないため、窓口での申請が必要です)。
なお、2026 年 9 月 30 日までに受付された申請は、許可が 10 月以降であっても改定前の額が適用されます。
(出典:出入国在留管理庁「令和 8 年 10 月 1 日付け在留許可手数料の額の改定等について」/確認日 2026 年 9 月 7 日)
「3 か月前から」には条件があります
よく「更新は 3 か月前から」と説明されますが、正確には 「6 か月以上の在留期間を有する者にあっては、在留期間の満了する 3 か月前から」 です。
技人国の在留期間は 5 年・3 年・1 年・3 月のいずれかです。1 年以上の在留期間をお持ちの方は「3 か月前から」で問題ありませんが、3 月の在留期間の方は条件に当てはまらない点にご注意ください。
3 か月より前に申請できる場合もあります
出入国在留管理庁は、次のような「特別な事情」がある場合には、3 か月前より早い申請を受け付けるとしています。
- 海外に留学する場合
- 業務命令により長期間にわたり海外出張や海外赴任をする場合
- 妊娠中であり、出産時期が申請時期と重なる場合、または本国に里帰り出産する場合
- 病気治療により入院する場合、または本国で病気治療による入院を予定している場合
- 家族が同時に申請する場合
- 外国の査証取得の際、日本での残りの在留期間が 6 か月以上必要である場合
「海外赴任の辞令が出たが、更新時期と合わない」「産休と重なってしまう」といったご相談は実務でも少なくありません。該当しそうな場合は、早めに管轄の出入国在留管理官署にご確認ください。
更新には「不服申立て」の制度がありません
在留期間更新許可申請のページには、不服申立方法は 「なし」 と明記されています。
つまり、更新が許可されなかったときに、その判断そのものを争う手続きは用意されていません。申請の前段階でどれだけ整えられるかが、結果を大きく左右します。 この記事の残りの部分は、そのための情報です。
2. 「更新が厳しくなった」と言われる背景
2026 年に入ってから、技人国に関する出入国在留管理庁の公表資料に、いくつかの動きがありました。事実として確認できるものを挙げます。
2026 年 4 月 15 日——「明確化」の指針が一部改正されました
出入国在留管理庁の「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」というページには、次の注記があります。
- 令和 8 年 4 月 15 日に一部改正
- 別紙 1(在留資格で許容される実務研修について)・別紙 5(ホテル・旅館等において外国人が就労する場合)の記載内容を更新
- 別紙 4(翻訳・通訳業務等の言語能力を用いる対人業務に従事する場合の在留資格の明確化について)を新たに公表
実務研修・接客業務・翻訳通訳といった、「技人国に当てはまるかどうかが判断の分かれやすい領域」が、同じタイミングで整理されたという事実が読み取れます。
このうち別紙 1(実務研修)と別紙 4(言語能力を用いる対人業務)は、更新の審査に直接関わる内容を含んでいます。詳しくは第 3 章で扱います。
2026 年 3 月 9 日——派遣形態の提出書類が変わりました
派遣形態で就労する場合の提出書類が、令和 8 年 3 月 9 日申請分から変更されています。詳しくは後述の第 5 章をご覧ください。
更新でだけ求められる書類があります
これがもっとも実務的な変化です。派遣形態の場合、在留期間更新のときにだけ次の書類が求められます。
| 書類 | 認定 | 変更 | 更新 |
|---|---|---|---|
| 申請人の派遣労働に関する誓約書(派遣元用・派遣先用) | ○ | ○ | ○ |
| 労働条件通知書(雇用契約書) | ○ | ○ | ○ |
| 労働者派遣個別契約書 | ○ | ○ | ○ |
| 派遣元管理台帳 | — | — | ○ |
| 派遣先管理台帳 | — | — | ○ |
| 就業状況報告書 | — | — | ○ |
管理台帳と就業状況報告書は、「実際にどこで、どのような業務に、どれだけ従事していたか」を示す書類です。これらが更新でのみ求められるという事実は、申請時に説明した業務内容と、その後の実際の業務が一致しているかを確認する仕組みが、提出書類のかたちで整えられたことを意味します。
「厳しくなった」という言葉で語られている事柄の中身は、少なくとも書類要件の面では、このように具体的に確認できます。
この記事の姿勢について
更新の許可率や審査の内部基準は公表されていません。したがって、この記事では「厳しくなった」「通りにくくなった」といった評価は述べず、公表資料から確認できる変更点のみを扱います。
3. 更新で確認されやすいのは「変化があった方」です
一次資料を読むと、更新の準備で気を配るべき点が、在留期間中に変化があったかどうかで分かれることが分かります。
日本語能力に関する資料の扱い
出入国在留管理庁の技人国のページには、言語能力を用いる対人業務についての資料提出に関して、次の趣旨の注記があります。
- すでに在留中の方であっても、業務内容の変更や転職等により、日本語能力等の言語能力を用いた業務に主に従事することとなった場合には、在留期間更新許可申請時に提出が必要
- 以前から継続して同様の業務内容に従事している場合は提出を要しない(ただし、審査の中で必要に応じて提出を求められることがあります)
つまり、転職した方・業務内容が変わった方は、日本語能力の証明が必要になる場面があり、業務内容が変わっていない方は原則として不要、という整理です。
「日本語能力試験を持っていないと駄目」というわけではありません
主に言語能力を用いる対人業務等に従事する場合、CEFR B2 相当の言語能力を有していることが前提とされています。日本語について、これに相当すると評価されるものは次のとおりです(別紙 4)。
- 日本語能力試験 N2 以上を取得していること
- BJT ビジネス日本語能力テストで 400 点以上を取得していること
- 中長期在留者として 20 年以上日本に在留していること
- 日本の大学を卒業し、又は日本の高等専門学校若しくは専修学校の専門課程若しくは専攻科を修了していること
- 日本の義務教育を修了し高等学校を卒業していること
日本語能力試験の資格をお持ちでなくても、日本の大学等の卒業・修了によって該当する場合があります。 留学から技人国に変更された方の多くが対象になり得ます。
大学等の卒業・修了による場合、別紙 4 には 「専攻科目と業務内容に関連性が認められる場合に限ります」 との注が付されています。学校を出ていればそれだけで足りる、というものではありません。
なお、文部科学大臣の認定を受けた専修学校専門課程(外国人留学生キャリア形成促進プログラム)の学科・専攻科を修了された方については、この関連性を柔軟に判断するとされています。
日本語以外の言語を業務で使う場合についても、その言語が母国語または公用語であること、CEFR B2 以上を証明する試験結果があることなどが示されています。
資料の提出が求められる場面
別紙 4 には、所属機関がカテゴリー 3 又は 4 に該当する場合は、申請時において言語能力を証する資料を提出してくださいと記載されています。カテゴリー 1・2 の場合でも、審査の過程で提出を求められる可能性があるとされています。
ご自身の勤務先がどのカテゴリーに当たるかによって、更新の準備量は変わります。分からない場合は、人事のご担当者に確認しておくと安心です。
入社当初の実務研修が続いている場合
新卒入社などで、採用当初に実務研修の期間が設けられていることがあります。研修中の業務だけを取り出すと技人国に当てはまらない内容(接客、店頭販売、ライン業務など)であっても、日本人の大卒社員等に対しても同様に行われる研修の一環であり、在留期間中の活動を全体として見たときに大半を占めないのであれば、その相当性を判断したうえで技人国の範囲内として認められています(別紙 1)。
ここで、更新に関わる記載があります。
在留期間更新時に当初の予定を超えて実務研修に従事する場合、その事情を説明していただくことになりますが、合理的な理由がない場合、在留期間の更新が認められないこととなります。
また、採用から 1 年間を超えて実務研修に従事するような申請については、研修計画の提出を求め、実務研修期間の合理性を審査するとされています。実務研修の期間が設けられている場合、在留資格の決定時等には原則として在留期間「1 年」が決定されるとの記載もあります。
「研修中のまま 1 年が過ぎ、そのまま更新を迎える」というケースは、説明が必要になる場面です。 当初の研修計画どおりに進んでいるか、予定を超えているなら理由は何か——申請の前に、会社側と認識を合わせておくことをおすすめします。
公表されている事例で見ると
出入国在留管理庁は、許可・不許可の事例を別紙 3 として公表しています。実務研修に関するものを対比すると、判断の分かれ目が見えてきます。
許可された例
- 文学部を卒業し、総合食料品店の本社に総合職として期間の定めなく採用された方が、採用当初 2 年間、スーパーマーケットの店舗で商品の陳列・レジ打ち・接客に従事するもの。同社のキャリアステッププランでは、日本人の大卒者と同様に 2 年の研修を修了した後、本社の営業部門や管理部門で幹部候補として従事することとなっていた
- 法律実務学科を卒業した方が、コンビニエンスストアで店長補佐として採用され、採用当初は実務研修を行いつつ、採用からおおむね 1 年後には店長に就任することがキャリアステッププランで示されていたもの
許可されなかった例
- 飲食チェーンの本社に管理者候補として採用されたとして申請があったが、技人国に該当する業務に従事することがあらかじめ確約されておらず、数年間に及ぶ期間未確定の店舗における接客や調理等の実務経験を経て、選抜された者のみが最終的に該当業務へ従事することとなるキャリアステッププランであったため、一律に課される実務研修とは認められなかったもの
分かれ目は「期間が定まっているか」「日本人社員と同じ扱いか」「その後の業務が確約されているか」です。研修の内容そのものより、計画の具体性が見られています。
なお、これらは在留資格の変更等について公表されている事例です。更新の審査でそのまま同じ判断がされるとは限りませんが、何が見られているかを知る手がかりにはなります。
転職した方の初回更新は、書類が増えます
カテゴリー 3・4 の企業等に転職した後の初回の更新許可申請については、通常の更新書類に加えて追加の資料の提出が求められる旨が、提出書類の案内に明記されています。
転職の翌年に更新を迎える方は、通常より準備に時間がかかる前提でお考えください。
4. 必要書類——更新でだけ求められるもの
カテゴリー 3・4 に該当する企業に勤務されている方の、一般的な更新書類です。
| # | 書類 |
|---|---|
| 1 | 在留期間更新許可申請書 |
| 2 | 写真(縦 4cm × 横 3cm・申請前 6 か月以内に撮影したもの) |
| 3 | パスポート・在留カード【提示】 |
| 4 | カテゴリーを証明する文書 |
| 5 | 住民税の課税(又は非課税)証明書 及び 納税証明書(1 年間の総所得および納税状況が記載されたもの) |
| 6 | 活動内容等を明らかにする資料(労働条件通知書 等) |
| 7 | 登記事項証明書 |
| 8 | 事業内容を明らかにする資料 |
| 9 | 直近年度の決算文書の写し |
住民税の証明書は「更新特有」の書類です
#5 の住民税の課税(非課税)証明書および納税証明書は、在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請のチェックシートには含まれていません。更新でのみ求められる書類です。
「税金の滞納があると更新に影響するのか」というご質問をよくいただきますが、納税状況を示す書類が更新の提出書類として指定されているというのが、確認できる事実です。
住民税は前年の所得に対して課税され、証明書は市区町村で発行されます。申請の直前に慌てないよう、早めにご自身の納税状況を確認しておくことをおすすめします。
5. 派遣で働いている方の更新について
2026 年 3 月 9 日申請分から、派遣形態で就労する場合の提出書類が変更されています。
派遣先が決まっていることが前提です
出入国在留管理庁の資料には、申請時点において派遣先が確定していない場合は、在留諸申請の許可等を受けることができない旨が明記されています。派遣先を確定させたうえで申請してください、という案内です。
新規採用直後の研修期間には、例外の扱いがあります
一方で、次のような例外も示されています。
新規採用者に対して行う採用直後の研修を行った後でなければ派遣先が決定されない場合については、当該事情を踏まえて審査を行います。
この場合、派遣先の誓約書・労働者派遣個別契約書に替えて、研修内容を具体的に示す資料や、派遣元との労働条件通知書などを提出することとされています。
ただし、次回の更新で必ず求められます
ここが更新を考えるうえでもっとも重要な点です。資料には次のように記載されています。
提出できなかった誓約書(派遣先用)については、派遣先決定後、速やかに作成し、派遣元の責任において次回の在留期間更新許可申請時まで適切に保管してください。次回申請時には当初提出できなかった派遣先との誓約書及び労働者派遣個別契約書を提出していただきます。
さらに、合理的な理由なく提出できない場合など誓約に違反すると認められる場合は、派遣元はこの取扱いの対象から外れるほか、今後の審査における消極事由となるとされています。
変更申請の時点で猶予された書類は、更新の時点で求められます。 新卒で派遣会社に入社し、研修後に派遣先が決まったという方は、入社 1 年後の更新に向けて、派遣先の誓約書と個別契約書が保管されているかを、いまのうちに派遣元にご確認ください。
契約書の記載と実際の業務が食い違うと問題になります
別紙 3 には、次の不許可事例が挙げられています。
- 人材派遣会社に雇用され、派遣先で翻訳・通訳業務に従事するとして申請があったが、労働者派遣契約書の職務内容には「店舗スタッフ」と記載されており、派遣先に業務内容を確認したところ、派遣先は小売店で接客販売に従事してもらうとの説明であったため、技人国のいずれにも当たらないとして不許可となったもの
申請書の記載、労働者派遣契約書の記載、そして派遣先への確認結果——この三つが照らし合わされています。更新で管理台帳や就業状況報告書が求められるのも、同じ照合のためと考えると筋が通ります。
契約書の職務内容が実態と合っているかは、更新前に確認しておきたい点です。
留学から技人国への変更手続きについては、留学から技人国への在留資格変更ガイドで、変更時点の注意点をまとめています。
6. 転職した方・転職を考えている方へ——就労資格証明書という選択肢
在留期間の途中で転職した場合、「この転職は在留資格の範囲内なのか」という不安を、次の更新まで抱えたまま過ごすことになります。
これをあらかじめ確認する手続きとして、就労資格証明書の交付申請(入管法第 19 条の 2)があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手続の概要 | 自らの在留資格で行うことができる、収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を証明する文書の交付を受けるための申請 |
| 手数料 | 2,000 円(収入印紙)/オンライン申請は 1,600 円 |
| 標準処理期間 | 当日。ただし勤務先を変えた場合などは 1 か月〜3 か月 |
| 不服申立ての方法 | なし |
| オンライン申請 | 可 |
転職等で勤務先や活動内容が変わった(変わる)場合は、通常の書類に加えて 「新たな勤務先や活動内容の詳細がわかる書類」 の提出が求められます。
「当日」と「1〜3 か月」の差にご注意ください
勤務先も活動内容も変わっていない方の証明は当日交付ですが、転職された方の場合は 1 か月〜3 か月とされています。転職直後に取得を検討される場合は、時間がかかる前提でお考えください。
なお、この手続きは在留資格の範囲を証明するものであり、将来の更新の結果を左右するものではありません。転職後の業務内容について確認しておきたい場合の選択肢のひとつとして捉えてください。
7. 「特定活動(本邦大学等卒業者)」に該当する場合があります
日本の大学等を卒業された方は、技人国とは別に、特定活動(本邦大学等卒業者・告示第 46 号)の対象となる場合があります。ガイドラインは令和 8 年(2026 年)4 月に改定されています。
対象:日本の大学卒業・大学院修了、短期大学・高等専門学校の卒業、認定を受けた専修学校専門課程を修了し高度専門士の称号を得た方。外国の大学の卒業者は対象になりません。
日本語能力:日本語能力試験 N1、又は BJT 480 点以上(大学・大学院で「日本語」を専攻して卒業された方も含まれます)。技人国で示されている CEFR B2 相当の基準とは別の水準です。
特徴:技人国では認められない一般的なサービス業務や製造業務等についても、諸要件を満たせば従事できるとされています。
制約:業務独占資格が必要な業務および風俗関係業務は認められません。常勤の職員としての稼働に限られ、短時間のパートやアルバイトは対象外です。派遣社員として派遣先で就労することもできません。 転職により契約の相手方が変わる場合は在留資格変更許可申請が必要で、初回の更新で決定される在留期間は原則「1 年」とされています。
技人国と特定活動 46 号は、要件も制約も異なります。どちらが適しているかは状況によって変わりますので、判断に迷われる場合はご相談ください。
8. 企業の人事・総務ご担当者の方へ
外国人材を雇用されている企業の側にも、更新に関わる論点があります。
派遣先の企業にも、入管から直接の確認が入る場合があります
派遣形態に関する資料には、次の記載があります。
在留審査の際には、派遣会社(派遣元)のほか、派遣先に対しても申請人の業務内容や活動状況について直接確認を行う場合があります。
「自社は派遣先だから直接の関係はない」とは言いにくい状況です。受け入れている外国人材が、どの在留資格で、どのような業務に従事しているかを、現場の管理者まで共有しておくことが実務上重要になります。
誓約書の内容は、想像より広い範囲に及びます
派遣元が提出する誓約書には、申請人および派遣先に対して在留資格の活動範囲と活動内容を説明し理解させていること、入管の関係書類の提出指導・事情聴取・実地調査に応じること(派遣先も応じることを確認していること)、派遣先に変更があった場合はその都度同様の対応を行うことが含まれます。
派遣先が提出する誓約書にも、在留資格の活動範囲を理解し、申請人を当該活動に従事させること、実地調査等に応じることが含まれます。
そして、これらの誓約に反した場合について、資料には次の趣旨が記されています。
誓約が虚偽であり、又はこの誓約に反した場合には、本件申請を含め当機関が所属機関となる外国人の在留諸申請の許可等を受けることができない可能性がある
1 人の申請に関する問題が、その企業が受け入れている他の外国人材の申請にも及びうるという構造です。複数名を雇用されている企業ほど、影響が大きくなります。
所属機関に関する届出は「ご本人の義務」です
技人国の方については、契約機関の名称・所在地の変更、契約の終了(転職・退職)、新たな契約の締結があった場合、事由が生じた日から 14 日以内に届出が必要です(入管法第 19 条の 16 第 2 号)。
この届出の義務者は、企業ではなく中長期在留者ご本人です。 転職の場合は、契約の終了と新規契約の 2 件の届出が必要になります。電子届出システムのほか、窓口・郵送でも受け付けられています。
義務者はご本人ですが、入社・退社の手続きの中で会社が案内すれば、失念はほぼ防げます。 実務上は、入社時オリエンテーションのチェック項目に加えておくことをおすすめします。
実務研修は「日本人社員と同じ設計か」が見られます
採用当初の実務研修について、別紙 1 には次の趣旨が記されています。
- 実務研修が外国人社員だけに設定されている場合や、日本人社員との差異が設けられているようなものは、合理的な理由(日本語研修を目的としたようなもの等)がある場合を除き、相当性があるとは認められない
- 必要に応じ、日本人社員を含めた入社後のキャリアステップ、各段階における具体的職務内容、社内の組織図、現在受け入れている技人国の外国人の勤務状況を示す資料の提出を求めることがある
外国人社員向けにだけ長い現場研修を組んでいる場合、更新の場面で説明を求められる可能性があります。 研修計画は、日本人の新卒社員と並べて説明できる形にしておくことをおすすめします。
過去に受け入れた方の状況が、次の申請に影響することがあります
別紙 3 には、企業のご担当者に知っておいていただきたい事例があります。
- ホテルで予約管理・通訳業務を行うフロントスタッフとして採用され、入社当初の 1 年間は研修の一環としてレストランでの配膳業務・客室清掃業務にも従事するとして申請があったが、当該ホテルにおいて過去に同様の理由で採用された外国人が、当初の研修予定を大幅に超え、引き続き在留資格該当性のない業務に従事していることが判明し、不許可となったもの
申請人本人に問題がなくても、その企業の過去の受入れ実態が理由で不許可になったという事例です。
派遣の誓約書に「誓約に反した場合は当機関が所属機関となる外国人の在留諸申請の許可等を受けることができない可能性がある」と書かれているのと、同じ考え方です。一人ひとりの在留管理が、結果として企業全体の受入れ環境をつくります。
更新時期は、会社側でも把握しておくことをおすすめします
標準処理期間は 2 週間〜1 か月です。転職後の初回更新では追加書類も必要になります。在留カードの有効期間を人事側でも管理し、満了の 3 か月前から動ける体制にしておくと、直前の慌ただしさを避けられます。
在留資格の全体像については、在留資格に関するご案内をご覧ください。
9. 更新が許可されなかった場合について
前述のとおり、在留期間更新許可申請には不服申立ての制度がありません。
許可されなかった場合の対応は、その理由や個々の状況によって大きく異なります。理由を確認したうえで、取りうる手続きを検討することになりますが、在留期限が迫っている状況では時間の余裕がありません。
不許可の通知を受け取られた場合は、できるだけ早い段階でご相談ください。
よくあるご質問
更新申請は、いつから提出できますか。
在留期間の満了する日以前であれば提出できます。6 か月以上の在留期間を有する方は、満了する 3 か月前から申請できます。海外赴任や出産、家族との同時申請といった特別な事情がある場合は、それより前の申請が認められることがあります。
手数料はいくらですか。
2026 年 10 月 1 日から、許可される在留期間の区分に応じた額に改定されています(例:在留期間 1 年の場合、窓口 33,000 円・オンライン 27,000 円)。2026 年 9 月 30 日までに受付された申請には改定前の額が適用されます。オンライン申請は収入印紙が使えなくなり、別途決済手数料が必要です。
審査にはどのくらいかかりますか。
標準処理期間は 2 週間〜1 か月とされています。ただし個々の事情により前後します。在留期限まで日数がない状態での申請は避けたほうが安全です。
転職しましたが、更新のときに何か違いはありますか。
カテゴリー 3・4 の企業等に転職した後の初回の更新許可申請では、通常の書類に加えて追加の資料の提出が求められます。また、業務内容の変更や転職により日本語能力等を用いた業務に主に従事することとなった場合は、言語能力に関する資料の提出が必要になります。
日本語能力試験を持っていませんが、大丈夫でしょうか。
CEFR B2 相当に当てはまるものとして、日本の大学の卒業、日本の高等専門学校・専修学校専門課程等の修了、日本の義務教育の修了と高等学校の卒業、中長期在留者としての 20 年以上の在留なども示されています。日本語能力試験の資格がなくても当てはまる場合があります。ただし学校の卒業・修了による場合は、専攻科目と業務内容に関連性が認められる場合に限るとの注が付されている点にご注意ください。
派遣で働いています。更新で気をつけることはありますか。
更新では、派遣元管理台帳・派遣先管理台帳・就業状況報告書が求められます。また、変更申請の際に派遣先が未定で提出できなかった誓約書や労働者派遣個別契約書がある場合、次回の更新申請時に提出を求められます。派遣元に保管状況をご確認ください。
申請のために会社を休まなければなりませんか。
届出をした行政書士などの取次者が申請を提出する場合、ご本人が出入国在留管理官署へ出頭する必要はありません(日本に滞在していることは必要です。また、当局から直接確認したい点がある場合は出頭を求められることがあります)。なお、出入国在留管理庁の案内では、仕事の多忙や通勤・通学は、ご自身で出頭できない理由には該当しないとされています。
入社してから研修が続いていますが、更新に影響しますか。
出入国在留管理庁の別紙 1 には、在留期間更新時に当初の予定を超えて実務研修に従事する場合はその事情を説明することになり、合理的な理由がない場合は更新が認められないこととなる旨が記載されています。また、採用から 1 年を超えて実務研修に従事する申請については、研修計画の提出を求め、期間の合理性を審査するとされています。研修の進み方について、会社側と認識を合わせておくことをおすすめします。
更新のご相談について
当事務所は申請取次行政書士として、在留期間更新許可申請の書類作成と取次に対応しています。
- 取次による申請の場合、ご本人の出頭は不要です(日本に滞在していることが必要です)
- 日本語・英語のどちらでもご相談いただけます
- 企業のご担当者からのご相談にも対応しています
「転職したが更新が不安」「派遣先の書類が揃うか分からない」「社員の更新時期が近い」——状況を伺ったうえで、必要な準備を整理します。
料金は料金表をご覧ください。ご相談はお問い合わせからお願いいたします。
出典
すべて出入国在留管理庁の公表資料です(確認日:2026 年 9 月 7 日)。
- 在留期間更新許可申請
- 在留資格「技術・人文知識・国際業務」
- 「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について(令和 8 年 4 月 15 日一部改正)
- 別紙 1「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格で許容される実務研修について」
- 別紙 3「許可・不許可事例」
- 別紙 4「翻訳・通訳業務等の言語能力を用いる対人業務に従事する場合の在留資格の明確化について」
- 在留資格「技術・人文知識・国際業務」をもって派遣形態で就労する場合の取扱いについて
- 所属(契約)機関に関する届出
- 就労資格証明書交付申請
- 留学生の就職支援に係る「特定活動」(本邦大学等卒業者)についてのガイドライン(令和 8 年 4 月改定)
法令や運用は変更されることがあります。申請の前に、最新の情報を出入国在留管理庁のウェブサイトでご確認ください。
この記事の執筆・監修
行政書士 清水 龍一(Ryuichi Shimizu)
群馬県高崎市にて行政書士事務所を開業。申請取次行政書士として、日本人・外国人を問わず幅広い方の手続きを日英バイリンガルでサポート。
[群馬県行政書士会 所属] [登録番号 第24141719号] [申請取次行政書士] [English OK]
公開日:2026-09-07 / 最終更新日:2026-09-07

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